14年ぶりの小豆の高騰

14年ぶりの小豆の高騰 

例年という言葉を使うこと自体、この業界で不確かな言葉になってきている天候に左右され続けている小豆業界。北海道産や十勝というブランドを流通で誰しもがうたいたくなる業界の中で、10月末から怪しい雲行きが見え始め、11月にホクレンからの相場に激震が走った。北海道産の小豆に関して、全体の半分をホクレンが取り扱い、それ以外は単協さんや、小豆の選別会社さんや、豆問屋さん、ブローカー的な存在の方々が取り扱いをしている。もちろん取り扱い高からみても、悪い言い方をすれば、北海道産小豆相場はホクレンさんが牛耳っている世界。そんなホクレンさんから11月の新物の相場が発表されたが、とんでもない価格が発表された。

今年の収穫高

帯広や豊頃あたりの反収は例年通りで非常に良かったのですが、今年は旭川が全滅。帯広の反収が5俵ぐらいなのに比べて、旭川は1俵。ほとんど全滅という状態。年間80万俵使用すると言われている北海道の小豆。今年の出来高は、50万俵。通年ならば、新物が無ければ、ひねに移行して使用したりするのですが、二年前の北海道直撃の台風の水害などにより、ストックされているはずのひねもほとんどない状態。

そんな状況の中、現状のお取引をさせて頂いているお客様に何とかいつも通りの価格ではないけれど、いつも通りの商品を提供するために、小豆を使用しているお菓子関係者や食品関係者が数少ない出物に指値を言い合い、オークション状態のような感じになり、9月も高値だった小豆の価格 28000円/1俵だったのが一気に41000円/俵まで跳ね上がった。がしかしそれでも買えない状況。高騰すると必ず販売する小豆が無くなる。もっと高くなるだろうと言う予測をしている小豆を持ってる方々が販売するのを辞めてしまうから。至って単純なことなんですがね。そうなると何が起きるのか、輸入の小豆の相場が高騰する。国産が購入出来ないなら、輸入にと人の流れがどっと押し寄せるからなんです。

小豆にも沢山品種がある。

北海道産小豆と一言で言うけれど、ボクが知るだけでも6品種あり、その中でも、スーパープレミアムの品種と言われる、しゅまり小豆、プレミアムと言われるエリモ小豆の二種類をボク達の会社では使用している。また、産地にもプレミアムがあり、エリモ小豆に関しては、十勝産とそうではない場所で取れた小豆には、1俵1000円~1500円以上の価格の違いがある。ボク達の会社が使用しているのは十勝産です。簡単に言うと、希少価値が高い産地と品種の小豆を使用している。こうなった年は完全にお手上げ状態になる。

以前は、契約栽培をしたり、小豆先物相場をやって、仕入価格の平均化を取っていたのですが、先物相場の特徴として、東京証券取引所は小豆という部類になり、「現物は、北海道産でも、中国産でもどちらでも構わない」と言うルールがあり、現物を中国産で支給され、痛い思いをしたことがある。また、東京証券取引所の先物小豆の二等小豆は、ボク達が普段使用している二等小豆と異なり小粒が支給される。「小豆の等級」に関して大きな開きがある。

また、海外の小豆は、北海道産の小豆の価格につられて、北海道産生まれの北米育ちやカナダ育ちという種はエリモ種の種を用いて、海外で育った小豆もある。9月あたりの相場は18000円/俵だったが、北海道産小豆の高騰につられて、今では30000円/俵の相場価格になっている。この仕組みが小豆相場で御殿が建つと言う言われる由縁である。

輸入枠と言う特権

小豆、インゲン豆、豆と言われる物を海外から仕入れが出来る特権を昔から小豆の販売をしている豆問屋さん達は国からもらえる事が出来ていた。この輸入枠と言うのは、ボク達餡子屋が海外から欲しい小豆やインゲン豆を個人で海外から直接購入をしようとすると、関税がかかり、その税率が恐ろしく高い。輸入枠を持っている商社さんや問屋さんが海外から仕入れる関税率と違うのだ。分かりやすく言うと関税率が輸入枠を持っている会社が30%とすると、輸入枠がないボク達は300%以上の関税率がかかる。これでは直接海外から輸入するメリットが無くなる。昔は、輸入枠を持っているだけで、年間数十億円の利益を出すことが出来た業界であり、今でもその流れを持ち、輸入豆に関して、また、輸入砂糖に関しては不思議なベールに包まれている世界である。TPPがスタートして関税撤廃や関税率引き下げのスタートがしたら、輸入枠のメリットも変化していくことが期待されている。

連作障害

小豆は品種別で5年から8年に一度のみしか同じ圃場の同じ場所でつくることが出来ない。連作障害が起きてしまうからなんですが、2年後に農家さんにお願いをして一度やってもらったことがありますが、非常に背丈が低くなってしまい、機械も入らず味も美味しくない小豆になりました。小豆も、これからのテクノロジーで同じ場所で毎年同じ農作物が出来るようになったなら相場市場も変わり、つくってる農家さん自体もよりよくなっていくのかなと思う。

 

 

 

書いている人

深沢 貴之
深沢 貴之
職業「三代目 卯之助」/深澤製餡所 代表/サプリパーク代表/自分達がつくったもので、ホッとしたひとときや元気になるきっかけを感じてもらえたら嬉しいな/好きな食べ物 ちくわ 特にちくわ天/日本ちくわ天協会会長/フロリダちくわ天部部員/趣味 スキューバダイビング ・きっとゴルフ/エクスマ80期/フロリダ族    
 

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